全国通訳案内士、合格した後に立ちふさがる、もう一つの壁

全国通訳案内士

インバウンドは復活する

今(2021年7月)は、インバウンド受難、通訳ガイドも受難の時です。関係者の方々のご苦労をお察しします。

ですが、長期的には、日本でのインバウンド需要は戻ると思います。だって皆、旅行に行きたいですよね。「行きたくなくなった」のではなく、「行きたいのに行けない」状況なのですから。観光地の魅力は全然変わっていません。状況が変われば、その思いが行動に変わってきます。

全国通訳案内士 登録申請で困ったこと

ところで、僕は、数年前に全国通訳案内士(英語)の資格を取得したのですが、その登録申請で少し困ったことがあったことを思い出したので、もしかしたら誰かの役に立つかもしれないと思い書いておこうと思います。

試験に運よく合格できたので、さっそく登録だ!と思って(この資格は、登録して初めて「全国通訳案内士」を名乗れます。とはいえ合格してから登録までの有効期間は特に定められていなかったと思いますが)手続きを調べてみました。

すると、以下のものが必要ということが分かりました。(これはお住まいの都道府県によって細かい点が違うと思うので、お住まいの都道府県のウェブサイトを調べてみてください。)

①申請書
②健康診断書
③合格証書の原本とコピー
④写真
⑤収入印紙、切手
⑥住民票
⑦宣誓書

この中で、一つ曲者があるのです。

それは、、②健康診断書。

僕の住んでいる県では、書式は任意だったのですが、必要な記載事項として以下(抜粋)が書かれていました。

 (1)氏名、生年月日、及び年齢
 (2)精神機能の障害の有無(なし、又はあり)
 (3)診断年月日
 (4)診断した医師の氏名、押印、当該医師の所属する病院もしくは診療所の名称、所在地

こんな健康診断書、どこで書いてもらうことができるのかな。。

ウェブで検索してみると、結構皆さん困っていらっしゃるようです。お医者さんをたらいまわしにされた結果、精神科で診断書を書いてもらい、「迷わず、精神科に行きましょう」と書いている方を発見したので、僕も近所(と言っても小さな住宅地なので本当の近所に精神科はないです)の精神科・心療内科に電話してみました。

2分ほど待たされた結果、まさかの「ウチではそういうことはやっていません」。確かもう一軒、電話したのですが、同じ回答でした。

えー、どうしよう。

困った挙句、風邪引いたときに、たまにお世話になる近所のクリニックに行ってみました。

僕の住んでいる県では書式はなかったのですが、東京都では書式が定められているようでしたので、以下を参考に、自分で作って印刷して持っていきました。(お医者さんに考えて書いてもらうとハードルが上がるのではと考えたので)

都内在住者の方|申請・手続き|東京都産業労働局
産業労働局では、東京の産業を活性化し、雇用の確保を図るためのさまざまな施策を推進しています。また、農林水産業や観光産業の振興にも取り組んでいます。

で、そのお医者さんに、紙を見せて、「これこれこういうわけで、登録に必要なのでお願いします」という感じでお話をしました。ついでに「特に精神科のお医者さんでなくても大丈夫な書類なんです」ともいいました。(実際にそうなんですが、余計な一言だったかも)。結果、特に問題なく診断書を頂くことができました。

病院を選ぼう

要は、病院次第、お医者さん次第という感じがしました。まずは顔見知りのかかりつけお医者さんがいれば、そこにまずお願いするのが良いのでは、と思います。

しかしどうして、全国通訳案内士の登録で、精神疾患があるかどうかを診断書に書いて提出する必要があるのでしょうかね。中小企業診断士の登録ではこういうものは必要ありませんでした。ほかの士業ではこういう健康診断書が必要なものもあるのでしょうかね。。

法令根拠としては以下が該当するようです。この法律が作られた背景を知りたくて調べてみましたが、わかりませんでした。

通訳案内士法第21条第1項(一部)
心身の障害により全国通訳案内士の業務を適正に行うことができない者として国土交通省令で定めるものに該当すると認めたときは、その登録を拒否しなければならない。
通訳案内士法施行規則第17条
法第21条第1項の国土交通省令で定める者は、精神の機能の障害により通訳案内の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者(現に受けている治療等により今後障害の程度が軽減すると見込まれる者を除く。)とする。

登録申請では、必ず事前予約を!

もう一つ、登録申請時にご注意いただきたい点があります。

通常、県庁などの観光課に申請に行くことになると思いますが、その案内に、事前予約と書かれていたら、忘れずに、前日以前に予約の電話をかけておきましょう。

僕は、「申請書類を出すだけだから」と軽い気持ちで当日、県庁のすぐ近くで直前に電話しちゃったのですが、観光課のご担当者を少し困らせてしまったようでした。

というのも、申請登録には、書類を出すだけではなくて、登録の内容や、登録簿への登録、その他今後のことについてなど説明があったためです。ご担当者は、もともと別のご予定があったようでしたが、それを調整してもらって、確か30分くらい、マンツーマンで丁寧に説明をしていただきました。

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